UAEの電子インボイス:開始日とルール

アラブ首長国連邦(UAE)の電子インボイス制度は段階的に義務化されます。売上が5,000万ディルハム(AED)以上の事業者は、2026年10月30日までに認定サービスプロバイダー(ASP)を選任し、2027年1月1日から電子インボイスを発行しなければなりません。5,000万AED未満の事業者は2027年3月31日までにASPを選任し、2027年7月1日から開始します。政府機関は2027年10月1日からです。消費者向けの販売(B2C)は当面、制度の対象外です。
要するに、UAEでフリーランスや小規模事業を営み、企業に請求している方の開始日は、ほぼ確実に2027年7月1日です。それまでは通常のタックスインボイスをPDFで送れば問題ありません。UAE向け請求書ジェネレーターなら、アカウント不要・無料で作成できます。
スケジュール
以下の日付は、2025年省令第244号(2026年省令第66号による改正後)と、財務省が2026年10月に公表したプログラム概要に基づいています。
| 対象 | ASPの選任期限 | 電子インボイスの義務化 |
|---|---|---|
| すべての事業者(任意) | 2026年7月1日 | |
| 売上5,000万AED以上 | 2026年10月30日 | 2027年1月1日 |
| 売上5,000万AED未満 | 2027年3月31日 | 2027年7月1日 |
| 政府機関 | 2027年3月31日 | 2027年10月1日 |
大規模事業者のASP選任期限は当初2026年7月31日でしたが、2026年省令第66号により2026年10月30日に延期されました。2027年1月1日の開始日は変わっていません。
「売上」の定義。 省令では、直近の会計期間の総収入を、財務諸表に基づいて(財務諸表がない場合は連邦税務庁(FTA)が認める他の書類に基づいて)算定するとしています。新設会社については、財務省の概要資料が当期の見込み売上を用いるとしています。
UAEにおける電子インボイスとは
メールで送るPDFは電子インボイスではありません。財務省は、PDFやWordのファイル、JPGなどの画像、スキャンした紙の請求書、メール本文のHTML請求書は電子インボイスに当たらないとしています。電子インボイスとは、買い手のソフトウェアが自動で処理できる構造化データのことです。
UAEは「5コーナー」モデルを採用しています。
- あなたが自社のソフトウェアに請求書を入力します。
- あなたのASPが検証し、Peppolネットワークで送信します。
- 顧客側のASPが受信して検証します。
- 顧客が自社のソフトウェアでデータを受け取ります。
- FTAが各ASPから税務データを中央プラットフォームで受け取ります。
形式はPINT AEで、Peppol国際仕様のUAE版です。電子タックスインボイスには51の必須項目があり、双方の電子アドレス、15桁の税務登録番号(TRN)、請求書種別コード、ディルハム建ての税額内訳などが含まれます。
対象となる取引と除外される取引
財務省の枠組みでは、B2BとB2Gの取引で電子インボイスが義務化されます。2025年省令第244号により、消費者との取引は制度の対象外で、消費者だけに販売する事業者も、大臣が別に定めるまでは対象外です。
2026年10月1日に施行された2026年省令第197号は、さらに次のような取引を除外しています。
- 民間と競合しない政府機関の主権的な活動
- 電子航空券による国際旅客航空輸送と、旅客への付随サービス
- 航空運送状による国際航空貨物輸送(制度施行から24か月間)
- 付加価値税が非課税またはゼロ税率の金融サービス
- 同一税務グループ内の取引(2027年1月1日から24か月間)
同じ省令は期限も定めています。電子インボイスまたは電子クレジットノートは、取引日から14営業日以内に制度を通じて発行・送信しなければなりません。
具体例
オマルさんはドバイで一人でウェブデザイン事務所を営んでいます。昨年の売上は約600,000AEDで、付加価値税に登録しており、顧客は代理店や企業です。
- 段階: 売上が5,000万AED未満なので、2027年3月31日までにASPを選任し、2027年7月1日から電子インボイスを発行します。
- それまで: 今までどおりPDFのタックスインボイスを送ります。
- 2027年7月以降: ドバイの代理店向けの12,000AEDのウェブサイト(付加価値税600AED、合計12,600AED)は、ASP経由でPINT AE形式の電子インボイスとして、14営業日以内に顧客へ届きます。
- 個人の顧客: 個人向けのポートフォリオサイトはB2Cの販売で、大臣が別に定めるまで制度の対象外です。
開始日まではタックスインボイスのルールが適用されます
電子インボイスで変わるのは請求書の届け方で、付加価値税のルールそのものではありません。2017年内閣決定第52号(付加価値税法施行規則)によれば、タックスインボイスには次の事項を記載します。
- 「Tax Invoice」の文字(はっきりと表示)
- あなたの名称、住所、TRN
- 受領者の名称と住所、登録している場合はそのTRN
- 連番の請求書番号と発行日
- 供給日(発行日と異なる場合)
- 商品または役務の説明
- 各行の単価、数量、税率、ディルハム建ての支払額
- 値引き、支払総額、ディルハム建ての税額
受領者が付加価値税に登録していない場合、または登録していても取引額が10,000AED以下の場合は、簡易タックスインボイスが認められます。標準税率は5%です。
外国通貨で請求する場合(たとえば日本の顧客に円建てで請求する場合)、税額はUAE中央銀行のレートで換算したディルハム建てでも記載する必要があります。通貨や支払方法については海外顧客への請求ガイドをご覧ください。
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準備の進め方
- 自分の段階を確認する。 直近の財務諸表の総収入を5,000万AEDと比べます。
- ASPを選ぶ。 財務省はmof.gov.aeで認定プロバイダーの一覧を公表しており、選んだASPへの登録はEmaraTaxを通じて行います。財務省の認定要件の一つに、プロバイダーが年間100件の電子インボイスを無料で提供することがあります。自分にどう適用されるかはASPに確認してください。
- 顧客情報を集める。 各顧客のTRNと、登録後のPeppolネットワーク上の電子アドレス。
- データを整える。 品目の説明、単位、税区分、連番がすべて構造化された項目になります。
- B2BとB2Cを分ける。 当面の対象は企業と政府機関の顧客だけです。
- 財務省のページを確認し続ける。 日付は一度変更されています。公式情報源はmof.gov.ae/einvoicingです。
違反に対する罰則は別の内閣決定で定められています。金額は二次情報ではなく、財務省またはFTAで最新のものを確認してください。
KipBillの位置づけ
KipBillは認定サービスプロバイダーではありません。電子インボイスのネットワークで請求書を送信することも、FTAにデータを報告することもありません。
今できること:UAE向け請求書ジェネレーターで、TRN、顧客情報、5%の付加価値税を記載したPDFの請求書を、ディルハムまたは他の通貨で、無料・アカウント不要で作成できます。開始日までの請求書と、その後の個人向けの請求書に使えます。ヨーロッパの顧客にも請求しているなら、EUの電子インボイス要件のまとめで現地のルールを確認できます。
顧客、見積書、請求書、入金をまとめて管理したいなら、無料アカウントを作成してください。無料プランでは月10通まで請求書をメール送信できます。
よくある質問
売上が5,000万AEDを大きく下回るフリーランスです。いつから対象になりますか?
企業や政府機関に請求しているなら、2027年3月31日までにASPを選任し、2027年7月1日から電子インボイスを発行します。
付加価値税に登録していません。対象になりますか?
段階は売上で決まり、付加価値税の登録の有無では決まりません。対象外だと判断する前に、財務省の電子インボイスに関するFAQで自分のケースを確認してください。
PDFの請求書を送り続けてもいいですか?
開始日までは問題ありません。その後も、当面は制度の対象外である消費者向けの販売ではPDFを使えます。
自分の段階まで待つ必要がありますか?
いいえ。2026年7月1日から、どの事業者もASPを通じて任意に開始できます。
KipBillはASPですか?
いいえ。KipBillは請求書を作成するツールで、電子インボイスの送信とデータの報告は認定プロバイダーが行います。
2026年10月30日時点。出典:UAE財務省 mof.gov.ae/einvoicing(2025年省令第244号、2026年省令第66号・第197号、電子インボイス・プログラム概要 2026年10月)、連邦税務庁 2017年内閣決定第52号。本記事は税務アドバイスに代わるものではありません。
KipBill Team
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